『ラバーを低温から防ぐ』
時代から
『ラバーウォーマーで積極的に温める』
時代へ。
今、幕が開きます。
今までは…
寒い冬、体育館の気温は低く、ラバーが硬い!
夏と違ってボールが弾んでくれない!
気のせいか引っかかりも悪い感じがする・・・。
などの理由で冬の対策をしている方は多いかと思います。
- 冬の体育館でよく見る光景
- 使い捨てカイロで温めている
- ラケットを服の中に入れて温めている
どのくらい温かいの?
たしかに、ゴムは、冷たいと硬く、暖かいと柔らかくなる性質を持っていますので、 ラバーを温めれば柔らかくなるのはなんとなく解ります。
しかし、使い捨てカイロや体温で温めて、どれくらい効果があるのでしょうか?
計測してみました
使い捨てカイロや体温で温めても効果は薄い・・・。
ラバー温度は上がるのですが、熱源と接している部分しか温まりません。
接していない部分は、冷たいまま。
確かにその通りで、調べてみるまでもなかったですが・・・これが現実。ちょっと残念ですね。
気温が低いとラバー温度も早く冷えていきます。気温が高いとラバー温度はゆっくり冷えていきます。
いずれにしても、ラバー温度は気温に近い温度まで下がっていきます。
ということで、ラケットにセンサーを取り付けて実際に計測してみました。
結果のデータは、下記の通りです。
● 洋服の中の場合
● 使い捨てカイロの場合
説明
外気温は10℃。恒温槽という特殊な冷蔵庫のような装置内で計測しています。
使い捨てカイロをシェークハンドの両面に貼り、ラケットケースにいれます。
測定に使用した使い捨てカイロの仕様は最高温度67℃、平均温度53℃、継続時間10時間(40℃以上を保持し、持続する時間)です。使い捨てカイロがラバーに接している部分は温度上昇しますが、接していない部分は外気温に近い温度です。温度上昇も期待以上に上がらず、熱が周りに逃げてしまいます。ラバー表面の温度は高い部分と低い部分がある状態になります。
『ラバーウォーマー』を使うと
それでは、同じ環境下で『ラバーウォーマー』を使って測定します。
説明
外気温は10℃。恒温槽という特殊な冷蔵庫のような装置内で計測しています。
『ラバーウォーマー』をシェークハンドの両面に使用しラケットケースにいれます。
『ラバーウォーマー』はラバーに密接しますので、ラバー全面がほぼ均等に温まります。
短い時間で効率よくラバーが温まります。
温度が高ければ、温かい時間が長く続きます。
ヒーター温度は45℃(±5℃)で動作します。
●外気温10℃の時のグラフをまとめると
説明
各方法とも、一番温度が上がるグラフをまとめました。『ラバーウォーマー』で温めると温度が高く、冷めきってしまう時間長くなります。
また、『ラバーウォーマー』だけが、ラバー全面にほぼ等しい温度分布になっています。
●外気温25℃で『ラバーウォーマー』を使って測定
説明
測定条件は今までと同じです。
外気温が高い(暖かい)時に使用すると、放熱が少なく、温かい時間が長く続いていることがわかります。
温度が高いと、こんなことがいいんです!
どのような手段にしろ、ラバーの温度が高いといいことがあります。
- ラバーの弾性には温度特性があります。
- 温かいと湿気予防になります。
- そして、一番大事なことは、気持ちよく卓球を楽しめます
1.ラバーの弾性について
ラバーの弾性は単純な方法で測定しています。
およそ300mmの高さからボールを落とし、弾んだ距離を各温度で測定します。ボールだけでなく、鉄球などボールより重い物体の測定も行いましたが、グラフにすると高さの違いだけでしたので、理解しやすいボールのグラフを公開します。(どなたでもできるので)
測定前に予想はしていましたが、実データを見るとこんなに違いがあることがわかってきました。
グラフはボールの落下だけの弾みです。実際は飛んでいるボールを人が振ってラケットに当てるので、弾みは比例して大きくなるかと考えられます(弊社では実測が難しいので創造になります)。少しでもスピードを求めるのであれば、ラバー温度が高いほうが良いことがわかります。
説明
およそ300mmの高さからボールを落とした時の弾んだ距離を各温度で測定したグラフです。
線形のラインは各ラバーの近似値曲線です。
各ラバーの厚さはMAXです。トラクション3は微粘着ラバーです。粘着力を含めた弾みです。
例えば、トラクション3が30℃の時、ブルーファイアJP01ターボやアクーダS1ターボが10℃であったとしたら、その時点ではトラクション3のほうが弾むラバーということになります。
※なお、弾みだけを抽出しているので、スピン性能などを加えた総合的なラバー性能ではありません。ご理解をお願いします。
2.湿気予防について
ちょっと専門用語(?)なのかもしれませんが、空気線図をご存知でしょうか?ピーンと来る方はもうお分かりかと思います。
簡単にご説明すると空気中に水分が含んでいられる気温と湿度のグラフです。気温が高いと水分は空気中にたくさん含むことができ、気温が低いと含む量が少なくなります。
梅雨時など、空気中に水分がたくさん含んでいる時、何らかで空気が冷やされると水分が結露します。床などが濡れるのは、床付近の気温が低いため空気中の水分が結露したからです。
身近で良く見かける例としては、車のリアウィンドウの曇り止めや、洗面所の鏡の曇り止めで、温めることで結露を防いでいます。
同じ原理で、外気温よりラバー温度が高ければ、湿気予防になります。(弊社で『ラバーウォーマー』を使って確認しました。)
ただし、『ラバーウォーマー』を使った場合、すでに濡れているものを乾かすほどの能力はありません。水分を良くふき取ってから使用してください。
3.気持ちよく卓球を楽しむ
卓球を楽しむのに道具の性能は重要です。マイラケットに、今まで意識してこなかった温度を取り入れて、さらに卓球を楽しみましょう。
『ラバーウォーマー』を使うと、試合の序盤から、気持ちよく卓球ができます。温度は時間と共に下がっていきますが、 多くのプレーヤーは試合中のプレーに違和感はないと感じています(個人差はあります)。
開発者の想い
ラバーウォーマーの開発テーマは「冬でも温かい季節と同じようなラバーの状態で卓球をしたい!!」が出発点です。
本製品が寒い季節、梅雨どき、地域の気温差などによるラバーのコンディションの差を縮めてくれることを期待しています。
そして、ラバーウォーマーが皆様の卓球ライフを豊かにしてくれることを願っています。
説明
測定環境:外気温は10℃。恒温槽という特殊な冷蔵庫のような装置内で計測しています。
但し、服の中で温めている時は、室内温度23度です。
温度上昇は最高に温まっても体温の温度までです。困ったこととして、服の中では湿気または汗でラバーが濡れてしまうことがあります。